日商簿記検定 1級

〜 コレだけは押さえる!簿記検定試験対策の常識・落とし穴 〜



コレだけは押さえる!日商簿記検定1級試験の基礎知識
独学 or 講座 !? 日商簿記検定1級試験対策の常識



コレだけは押さえる!日商簿記検定1級試験の基礎知識




日商簿記検定試験は、受験者の能力に応じて1〜4級のランクに分かれています。

企業の《経営状態》や《財政状況》を把握するために欠かせない簿記会計の知識は、経理事務に限らず、幅広い分野で活用できるスキルなので、簿記検定の資格が、景気に左右されない安定した手堅い資格であることは確かですが、日商簿記検定1級の資格取得に、どの程度の利用価値があるかは、その取得目的によって変わってきます。

日商簿記検定1級は難関試験のひとつですが、就職や転職時においては、1級試験合格者よりも実務経験者の方を採用(重視)する企業が少なくありません。

特に即戦力を必要としているような会計事務所においては、実務経験者をより重視する傾向が強いようです。

つまり、一般企業では、簿記会計の知識は2級程度の能力さえ備わっていれば問題なく、プラスα実務経験が重視されるということです。

※ 事実、求人広告などでは「日商簿記2級以上」を応募条件としている会社も多い。





ランク
能力
企業による評価
1級
大企業経営・会計指導者クラス 評価は高いが実務経験者の方を優遇する企業も多い。
2級
中小企業経営・会計主任者クラス 経理事務の基礎知識があるとして評価。
3級
商店・中小企業・一般記帳係クラス ほとんど評価の対象とならない。
4級
簿記の入門知識



しかし、転職などとは異なり、新卒者などが就職活動する際には話が変わってきます。

新卒者は、当然、実務経験がないので、難関試験である日商簿記検定1の合格を勝ち取ったという、その努力と将来性が企業に対し大きなアピールポイントになるようです。



其の1≫ 大半の企業は、日商簿記検定2級程度の能力で十分!

其の2≫ 新卒者・実務能力向上のためのスキルアップとしては最適!

其の3≫ 税理士を目指す者にとっては、合格しなければならないケースもある!
      ※ 日商簿記1級合格が税理士試験の受験資格となっているため




日商簿記検定において、最上級レベルにあたる1級は、一般的に非常に難易度の高い検定試験として認識されています。

事実、2級までは独学で順調に合格を勝ち取ってきた人でも、1級試験では何度も不合格になり、なかなか合格を手にすることが出来ない受験者も少なくありません。

これは、日商簿記検定1級の試験範囲が4科目に増え、独学では試験で狙われやすい論点を押さえるのが難しいこと、また、1級試験のみ、1科目でも40%に満たない科目があると不合格になるという厳しい合格基準が設けられているため、バランスの良い試験対策を行わなければならないためです。



ランク
試験科目
試験時間
合格基準
1級
・商業簿記
・工業簿記
・会計学
・原価計算
3時間
70点以上の得点
かつ
各科目40%以上の得点
2級
・商業簿記
・工業簿記
2時間
70点以上の得点
3級
・商業簿記
2時間
4級
・商業簿記
1.5時間



特に、試験科目となっている《工業簿記》や《原価計算》は、耳慣れない専門用語が飛び交うため、とっつきにくく難しい(苦手)と感じてしまう受験者は多いようです。

※ 原価計算については、日商簿記検定2級試験でも触れますが、初歩的な内容が問われるため出題問題のレベルが異なります。

ただし、日商簿記検定は、事実上の相対評価となっている簿記論とは異なり、絶対評価による試験制度です(右記:豆知識参考)。

したがって、一定レベルに達していれば必ず合格することの出来る試験であることから、簿記論のように合格レベルに達していても不合格にされてしまう試験よりは合格しやすい制度なのかもしれません。



其の1≫ 合格率10%前後の狭き門!

其の2≫ 工業簿記・原価計算問題に対する苦手意識から難易度が高いと感して
     しまう受験者も多い!

其の3≫ 3級⇒2級に比べ、2級⇒1級の間には相当レベルの差がある!

資格の大原 簿記講座講座


独学 or 講座 !? 日商簿記検定1級試験対策の常識




日商簿記検定1級を、下位ランクの4〜2級受験当時の試験対策感覚でいると途中で挫折してしまう傾向があるようです。

先にも述べたとおり、3級から2級に比べ、2級から1級のレベルの間に立ちはだかる壁は遥かに高く、不得意科目をなくしながら、バランスよく学習しなければ合格を勝ち取ることはできません。

特に、大勢の受験者が苦手とする科目(工業簿記・原価計算)を、いかに克服するかが合否を左右する鍵を握っています。

税理士の試験科目となっている簿記論に比べ、日商簿記検定1級に関する市販のテキストや問題集は充実しているので、自己管理さえ出来れば独学スタイルでも合格は狙えます。

※ ただし、予備校などが開催している模擬試験や答錬くらいは、できるだけ積極的に参加しておくとよいでしょう。

しかし、独学者の中には、不安からテキストや問題集ばかりを買い込んでしまい、手付かずの試験範囲が残った中途半端なまま本試験を迎えてしまい、その結果、失敗してしまう受験者も多いようです。

日商簿記検定1級試験は、商業簿記・工業簿記に加え、さらに会計学や原価計算の試験科目が加わるため、限られた時間の中で試験対策を行わなければならない社会人受験者等にとっては、独学よりも、専門講座やセミナーを利用したスタイルの方が効率よく学習できる(長年の経験・歳月を要して蓄積したノウハウを持っているため)試験であることは間違いありません。

日商簿記は人気もあり、各資格スクールも力を入れており、分かりやすさ、利用しやすさを追求した専門講座が多数存在します。

大手スクールの中では、大原の簿記講座【資格の大原】が有名ですが、正直なところ、どの簿記講座であっても、さほど違いはないため、自分が利用しやすいと感じた受講形態や費用面での比較検討を中心に選択すれば、まず問題ありません。

そこで、参考までに、1級試験対策には定評のある大手スクール(簿記講座と言えばユーキャンも有名だが、1級試験対策向けの講座は用意されていません)を、以下に2つほど紹介しておきます。

専門スクールでは「いったいどのようなカリキュラムや教材に則って試験対策を行っているのか?」を把握することは、独学者にとっても重要な意味をもち、また、試験対策のヒントや、あるいは「独学よりも、この講座の方が自分の学習スタイルに合っているかも…」と、気付かされることもあるかもしれません。

要は、自分に合った勉強スタイルで学習することが何よりも肝心なので、利用するしないにかかわらず、一度、無料のパンフレットを取り寄せるなどして、各講座のカリキュラムや教材内容等を比較検討してみるのもよいでしょう。





資格の大原 簿記講座
会計・簿記関連の資格試験対策にはめっぽう強い実績のある大手スクールであることから、使用する教材・カリキュラムをしっかりとこなせば、十分、合格するだけの実力は身に付く。

したがって、後は受講者の好みの問題となるため、一度、案内資料を取り寄せるなどして、LECなどで使用する教材・カリキュラム等と比較してみるとよい。


通学講座 … ○ / 通信講座 … ○
大原同様、簿記試験対策には定評があり、講師陣も充実しているので、教材・カリキュラム・指導体制等は、まさに大手ならでは。

受講者の習熟度や、勉強に割ける学習期間等によってコースが詳細に分かれているため、スムーズに勉強に取り組める点も評価したい。

一度、教材やカリキュラムの内容を案内資料で確認し、自分の学習スタイルに一番マッチすると思えた講座を利用するのが良いだろう。


通学講座 … ○ / 通信講座 … ○






■ 簿記検定 豆知識 ■


ここ最近の、日商簿記検定1級試験の合格率は以下の通りです。

毎年、受験者の1割ほどの合格率で推移していますが、平成18年度11月試験のように、稀に合格率が5%を下回るようなケースもあるようです。




年度
受験者
合格率
H20
6
13,043
8.5 %
11
15,889
9.3 %
H21
6
14,339
10.2 %
11
16,568
9.2 %
H22
6
15,367
8.7 %
11
17,027
13.3 %
H23
6
13,160
10.4 %
11
14,731
13.0 %


日商簿記検定の試験難易度は、年々、難化傾向にあるようで、かつての過去問題を基にしたパターン化した学習法は、あまり効果的でないという意見も聞こえてくるため、基本事項を理解した上で、できるだけ多くの演習問題をこなす必要がありそうです。

したがって、日商簿記検定1級試験の短期合格を目指すなら、資格スクールなどを活用しながら、効率よく着実に実力を身に付けていく学習法を検討してみるのもよいでしょう。


絶対評価と相対評価


絶対評価とは、規定の合格基準(例:100点満点中70点以上で合格)さえ満たした者は、原則、合格する制度なので、試験問題が易しい年度に当たった受験者は合格する可能性が高くなるといった特徴があります。

一方、相対評価とは「受験者の上位●●%」といったように、成績上位者から順に合格する制度です。

簿記論をはじめ税理士試験の試験科目は、事実上の相対評価試験であり、単純に合格基準を満たせば良いというものではなく、受験者同士の競争試験であるため、簿記論の本試験で問われそうな頻出論点を重点的に学習し、受験者は成績上位に入るだけの実力を身につける必要があります。


講座利用者はお得 !?
教育訓練給付金制度


資格試験を熟知している専門講師が指導してくれる点は、非常に大きな利点で受験者の強みとなりますが、費用面の折り合いがつかず、躊躇してしまう方も多いのではないでしょうか。

そこで、1度検討してみる価値のある制度が教育訓練給付金制度です。

この教育訓練給付金とは、厚生労働大臣が指定する講座を受け、修了した場合に支払った受講料の一部が雇用保険から支給される制度のことです。

つまり、例えば30万円の受講料が必要であった指定講座をあなたが利用した場合、一定の要件を満たし講を修了すると、6万円があなたの元に戻り、実質24万円の費用で済んだ…ということになるのです。

ただし、この教育訓練給付金制度は誰もが無条件で利用できるものではなく、また支給される金額にも上限が設けられています。


---[ 平成24年1月 現在 ]---
支給対象者
雇用保険の一般被保険者である期間が通算3年以上(初回利用者は1年以上)※一般保険者でなくなった後1年以内に教育訓練を始めた者も可。
給付率
最大 受講料の20%
上限支給額
10 万円


教育訓練給付金制度を利用することで、講座費用を低く抑えることができる場合も出てくるので、専門講座の利用を検討している方は、適用対象講座かどうかチェックしてみましょう。







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